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音咲いつきが2024年8月舞台「Empathy」に出演します

  • 2024.04.01
  • 音咲いつき

音咲いつきが2024年8月に舞台「Empathy」へ出演いたします。
この作品は音咲いつきによる初の脚本・演出作品です。

「Empathy」
【日程】
2024年8月23日(金)〜8月27日(火)

【会場】
中目黒ウッディーシアター

【出演者】
音咲いつき、天路そら、澄華あまね

【脚本・演出】
音咲いつき

【ゲスト】
後日公開

あらすじ

2024年2月。突如、
これまで感じたことのないような、痛みを感じるほどの引力に引っ張られ、
気付けば私は伊勢神宮に向かっていた。
そこで出合ったのは、おみくじでもお守りでもなく、寄生木(ヤドリギ)だった━━。

ヤドリギとは、自ら根を張ることなく、他の樹木の幹や枝に根を食い込ませて成長するが、自らも光合成を行うという半寄生の植物。
独特な個性を持つヤドリギの魅力を、一緒に引力に同乗してくれた植物オタクの友人が、
邪念という言葉なんて絶対に知らない、何かの魔法にでもかかっているような笑顔で私に教えてくれた。
私はその時また、引力に強く強く、引き摺られた。
寄生木。
強烈な生命力がいじらしく、そしてどこかセクシーだとも感じ、
止まりそうにない想像と妄想を車にパンパンに乗せ、帰りの長道を共に走った。
「宝塚を退団したら、自分で舞台を作ってみたい。」
と、心の中では割と強く長く思ってはいたものの、いつやるのか、題材はどうするのか。
いやいや、本当にできるのか?など、好奇心より不安の方がいつも優位で、それに加え、スイッチが入らないと行動機能が完全に停止してしまう私は、ずっと立ち止まっていた。

新年早々の震災や飛行機事故、山手線の刃物事件。
自分では立ち止まっているつもりでも、この世界の流れには逆らえない私たちは、意思とは関係なく勝手に動いてしまっているのだ。と気づき、すごく怖くなったし、明るくあってほしかった新年の暗いニュースを、どこか他人事でみている自分にも、嫌気が刺した。

そんな私の心のあたりに、どういう訳かヤドリギが寄生したらしく、
私はついに物語を書く気持ちになった。
ありがとう、ヤドリギ。
万歳、ヤドリギ。
今世紀最大の恋愛ドラマでも、世界を唸らすSF作品でもないけれど、自心に棲みつき離れようとしないヤドリギの霊が、またきっと誰かのどこかに辿り着くことを願いながら、脚本歴1年目の青二才が必死で書いた、”地球に存在する人間全員が、他者に寄り添えたら”をテーマにした物語。